メモは手書きしたい!
読書は紙の本がいい!
でも、タブレットもある意味捨てがたい。
ノートや本は大量に持ち歩けないから…。
そんな我儘なニーズに応えたのが、BOOX Nova Air Cです。
Eink(電子インク)はこれから伸びていく製品ではないかと思っています。
紙の書きごこち、本の優しさが伝わってくる素敵なガジェット「BOOX Nova Air C」をご紹介したいと思います。
電子ペーパー(E-ink)とは?
電子ペーパー(E-ink)は一度文字や絵を表示すると、通電しなくてもその状態を保持で切る特性を持っています。
画面を書き換え時だけ通電するので、消費電力が少ないのも特長です。
日の光を反射して文字や画像が見えるので紙に近い見え方になります。
「電子ペーパー」と言われるゆえんです。
因みにここ数年で技術革新があり、カラー対応の製品が出始めています。
今回レビューする「BOOX Nova Air C」はまさにカラーE-inkを活用した製品なんです。
BOOX Nova Air Cの外観や同梱物は?
まずは見た目から。
同梱物
最近は不要なものを入れない風潮ということもあり、無駄のない構成です。
これで十分なんですよね。
外観
正面は特別ボタン等は配置されていません。
左側面に電極がありますが、これは別売BOOX Nova Air C用の専用カバーに利用します。
右側面には磁石になっており、スタイラスペンがピタッとくっつきます。
磁力はやや強めですが、うっかり落とすことはありそうなので持ち歩きの際は要注意です。
上部に電源ボタンがあります。これが唯一のボタンです。
下部にUSB Type-Cポートとスピーカーがあります。
ボタンが少ない、カメラなし、SDカードの挿入口もなしというミニマムぶりがすがすがしいですね。
本体容量は32GBなので、拡張用にSDカードを挿入したい気持ちはわいてきますね…。
でも、洗練された外観で美しい・・・!
まぁ、SDカードスロットはこの際あきらめましょう。
iPad mini6と重量・サイズ比較
重量・サイズ | BOOX Nova Air C | iPad mini6 |
---|---|---|
本体 | 271g | 293g |
サイズ | 194×136.5×6.3mm | 195.4×134.8×6.3㎜ |
画面 | 7.8インチ | 8.3インチ |
解像度 | 468×624 (100dpiカラー) 1404×1872 (300dpi白黒) | 2,266 x 1,488 (326ppi) |
iPad mini6と利用用途が違うので、単純な機能比較は避けました。
サイズと重量の比較です。
サイズ感はかなり似ていますね。
重量は手にもっていただければわかりやすいのですが、軽いです。
そして、薄いので持っていて手が疲れるということはありません。
これにケースを付けるとそれなりの重さになってしまうのですが、単独なら軽いのでGood。
Boox nova air cは手書きノートとして秀逸
何を基準にと言いたいところだと思いますが、以下の点です。
- 視差が少ない
- 書き心地が紙に近い
- ペンだけに反応させられる
- ノートのテンプレが豊富
- 読書しながらメモができる
- PDFにも直接メモれる
視差(しさ)が少ない
タッチペンや指で絵を描いたことがある方はわかると思うのですが、書く速度に線の表示が追い付かない…という現象を目にしたことがあるはず。
これを「視差(しさ)」と言います。
この視差が少ないほど、紙のノートに文字を書く感覚に近くなります。
Boox nova air cは視差が殆どないのです。
だから書いていて違和感がないんですよ。
視差が少ない製品はそれだけで価値があります。
書き心地が紙に近い
タブレットにスタイラスペンで文字や絵を描くと、ディスプレイ表面がツルツルしていて書きづらい…。
Boox nova air cはペン先がいい意味でひっかかるんですよ、
細かな質感がノートに近い感覚を実現しているんですよね。
ペンだけに反応させられる
重要なポイントの3つ目に、ペンだけに反応させることができる機能が搭載されていることです。
「ハンドタッチ無効」機能で手がディスプレイに接地しても無視してくれるのです。
キャンパスエリアはハンドタッチ無効、でも編集ボタン等はタッチが有効という利便性を重視した設計は痺れましたね!
スタイラスペンとタッチ運用の融合が美しい!
ノートのテンプレートが豊富
白/紙/横罫線/方眼紙
格格子/漢字練習用マス/
楽譜/週間予定表…など
こちらが初めからで用意されているテンプレートです。
クラウド上にも15種類ほどテンプレートが用意されているので、用途に合わせて利用が可能です。
もちろん、自分で自作したテンプレートを利用することも可能です。
読書しながらメモができる
画面分割機能を使うことで、読書しながらメモもできます。
例えば左半分にKindle、右半分にメモ帳のように組み合わせて使うことができます。
サイズが7.8インチなので、ちょっと画面が狭いという問題はありますが、結構便利です。
因みにPDFだと、直接PDFにメモすることができるので分割する必要すらありません。
読書もGood!Kindle・Koboアプリも快適に使える
何が素敵って、紙の本のように読めるところです。
Androidなので、PDFだけではなくKindleやKoboといったアプリが入れて使えるところが最高です。
これがKindle(ハードの方です)だと、Kindleの本しか読めないんですが、その制約がないんですよね。
専用端末ではないので漫画や書籍の専用アプリに全て対応しているという強味があります。
因みに各アプリで最適な解像度があるので、アプリごとに最適化する機能があります。
アプリを長押しして、「最適化」を選択するとアプリに合わせてリフレッシュ頻度や、解像度、色合いなどの設定が可能です。
こちらは私が作成したPDFをKindleアプリで表示させています。
後、カラーの強味があるので雑誌や図鑑なんかが読みやすいのはGoodですね。
Boox nova air cの残念なところ
- 値段が高い
- 発色が悪い
- 残像が残る
- ケースの種類少ない
残念な印象はこの4つかな…。
値段が高い
…し、痺れるぅ。
iPad mini6買えちゃうんじゃないの?
はい、なのでメルカリで中古で購入しました。
電子ペーパー製品は値段が高い…!
ONYXのBooxシリーズは正直なところ、安い部類です。
でも、後3万円は安くしてほしいのが本音です。
発色が悪い
まだまだ、電子ペーパーは発展途上の製品です。
発色は液晶ディスプレイと比較するまでもないくらい、今ひとつ。
こればかりはなぁ…。
残像が残る
画面に前の画像が薄っすら残ります。
まあ、そういう特性なので仕方ないのです。
勿論、画面リフレッシュ頻度を上げれば残像も消えるんですが、めっちゃチラチラして気になる…!
まあ、本を読むのには困らないのですが、ゲームや動画には向いてないです。
ケースの種類が少ない
ニッチ過ぎて、ケースの種類が少ないのです。
公式のケースはご多分に漏れず高いし、社外品も安くはない上に種類も少ないです。
一番困るのはスタイラスペンの所在です。
マグネットで本体横にカチッとくっつくのですが、この状態で持ち歩きたいとは思わないですよね。
ケースについては別記事でご紹介しているのでご参考まで。
Boox nova air cのまとめ
ということで、Boox nova air cのまとめです。
スペック
項目名 | 詳細 |
---|---|
メーカー | ONYX |
サイズ | 194×136.5×6.3mm |
画面 | 7.8インチ |
画面種類 | Eink on-cell Kaleido Plus Screen (4096色) |
重量 | 271g |
解像度 | 468×624 (100dpiカラー) 1404×1872 (300dpi白黒) |
OS | Android |
CPU | 8コア |
メモリ | 3GB |
容量 | 32GB |
タッチ | 静電容量方式 4096筆圧検知 |
Wi-Fi | 802.11b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.0 |
バッテリー | 2000mAh |
スピーカー | ○ |
マイク | ○ |
カメラ | ✕ |
外部端子 | USB type-C |
価格 | ¥59,800 |
実はマイク、スピーカーは搭載されているので音楽再生や録音なんかは普通にできます。
バッテリーは2000mAhと昨今のタブレットと比較すると少なく感じますが、稼働時間は長めです。
画面つけっぱなしで放置してみましたが、バッテリーは1時間半で5%程度の減少。
動きがないとフロントライト以外に消費するものがないらしく、減少は緩やかでした。
勿論、本を読んだり、文字書いたりを頻繁すると減りは早くなりますが、1日2時間くらいの使用で3日に1回の充電で済みます。
長所・短所
長所 | 短所 |
---|---|
紙に近い PDFに直接メモ 読書しながらメモ Androidアプリ対応 カラーで読書! | 視差が少ない値段が高い 発色が悪い 残像が残る 容量が少ない ケース種類が少ない |
長所たくさんあります。短所もそれなりにあります。
手書きのメモやイラスト、読書にはかなり使える端末です。
その代わり、動画視聴やゲームには一切向かない端末という強烈な短所もあります。
Boox nova air cはこんな使い方にオススメ
こんな使い方を想定している人にオススメする逸品です。
紙の本やノートを一冊にまとめたい
大量の本を持ち歩きたい
紙のようにノートをとりたい
カラーで雑誌や図鑑も見たい!
ですかね?
ゆえに限定的なところがあるので、動画やゲームも楽しみたい方は普通のタブレット端末をおすすめします。
静的なコンテンツ専用と考えれば、現時点で右に出る端末はないんじゃないでしょうか。
…と、褒めちぎってしまうくらい素敵なガジェットです。
ということで、今回はここまで!
残念パパこと、いのっちでした!
次回は悩みに悩んだBoox nova air cのケースのお話をしたいと思います。