クリスマスに天体望遠鏡がほしい!
そんな小学4年生の娘からの要望に答えて、スコープテック社のラプトル50という望遠鏡を購入しました。
子供の頃、親にねだったことがありますが、高くて買ってもらえなかったんですよね。
最近は安くて性能もしっかりした天体望遠鏡が沢山あるようで、正直迷ってしまいました。
ラプトル50購入してみたものの・・・正解なのか不安だったのですが、
娘が使っているのを見て、「これは正解だ!」と思いました。
ということで、今回はスコープテックの天体望遠鏡ラプトル50をご紹介したいと思います。
天体望遠鏡の仕組みとコスパ
天体望遠鏡をかなり調べたんですが、初心者向けの製品とは何なのか?
…と、予算の兼ね合いで1万円台でそれなりの性能の物を探した結果なんですよね。
その説明をするためには少しだけ、天体望遠鏡の説明をしないといけないので簡単に解説していきます。
天体望遠鏡の基本的な構造
天体望遠鏡には大まかにわけると2種類あります。
それが、反射式と屈折式です。
どちらも共通しているのは小さな星を鮮明に見るために光を集める構造になってることです。
さて、屈折式を例に各部位を図解したいと思います。
接眼レンズは30倍、75倍の2種類があり、75倍にすると月の凸凹が分かるくらいの倍率と思ってくれればOKです。
筒状の部分が鏡筒(きょうとう)で接眼レンズをつけることで星空が見えるわけですね。
鏡筒の下の角度を調整する台のことを架台と言います。
ここは角度を変えるだけではなく、回転もするので常に動いている星の位置を追いかけるのに重要な役割があります。
天頂ミラーは鏡筒に直接接眼レンズをつけると星を覗きづらい場合に使います。
天頂ミラーはクランク上になっており、中に鏡が入っています。
光を反射して接眼レンズに光を届けます。
その代わり、見えている星空が反転(鏡像)になってしまうのでその点は注意点です。
補足ですが、天頂ミラーを付けずに直接接眼レンズも可能です。
次は反射式と屈折式違いを説明したいと思います。
反射式
鏡筒の中に凹面鏡があり光を集めます。
斜鏡で凹面鏡の光を反射して、星を拡大して見る仕組みです。
良い点は星がシャープに見えることと、屈折式と比較すると安価なことです。
悪い点は鏡筒内で気流の乱れが発生しやすく、像が不安定になりやすい点です。
鏡筒の先端が空いているので、外が寒いと鏡筒内との温度差で気流が乱れやすいとか。
イメージ的には星を捉えるのがやや難しく、中級者向けの天体望遠鏡です。
値段は屈折式と比較すると安いんですけどねぇ…。
屈折式
鏡筒先端に凸レンズがついており、光を集めて、接眼レンズで星を拡大して見ることができます。
おそらく、皆さんがイメージするところの天体望遠鏡だと思います。
良い点は対象の方向に望遠鏡を向ければいいので、初心者でも容易に星を見つけやすいところです。
悪い点はレンズの影響で星の光が滲んでしまうことと、大きいレンズのせいで値段が高くなることです。
つまり、素人が扱いやすいのが屈折式なんですが、値段が高いのが欠点なんですよね。
とはいえ、使いこなせいない可能性のある反射式の天体望遠鏡を買うのもどうかと。
うんうん悩んだ結果、屈折式のラプトル50にしたわけです。
値段と性能のバランスが良かったんですよね。
何より子供でも扱えるということは、自発的に天体観測してくれる可能性も高いという点が魅力的でした。
こういうのは本人が触ることが大事ですしね。
ラプトル50で天体観測してみた!
天体望遠鏡は子供のほうが上手に扱いますよ。
ということで、ラプトル50の使い方をを説明しつつ、観測した星も少しご紹介いたします。
天体望遠鏡の使い方
まずは観測したい星を2つのファインダーの中心になるように調整します。
後は接眼レンズを覗いて、ピントを合わせれば見ることができます。
ね?簡単でしょう。
因みにカメラに固定しているのが撮影用クリップです。
接眼連須にはめるとスマホで写真が撮れます。
欠点は30倍のレンズのみの対応で、70倍の接眼レンズには対応していないことです。
…ここは両対応してほしいところです(泣)
こちらが撮影した月の写真になります。
75倍にすると表面の凸凹がわかりますな。
こちらは…なんの星なんだろうメモ忘れるという間抜けブリですがご愛嬌ということで…。
2022年11月08日の皆既月食
2022年11月08日の皆既月食の様子が取れたので掲載しておきます。
折角なので、星雲とか見てみたいですね。
上手く見れたらそのうち掲載します。
星の名前がわからない…そんな人にはSkyWalk2がオススメ!
さて、うっかり星の名前を控え損ないましたが、天体観測で星を探すならスマホアプリがベストです。
スマホは加速度センサーにジャイロセンサー、GPSも搭載されているので、自分を中心に360度どこに星があるのかバッチリ分かります。
画面を向けた方にある星座が見えるのがこのアプリのいいところです。
このアプリって、iPhoneの初代が出たときから存在している結構由緒正しい天体観測用アイテムなんですよね。
子供の頃、円の台紙に星座が描かれている天体観測補助アイテムがありましたが、あれ使いこなせなかったのを覚えています。
何が難しいって、時期、方角、星の配置を理解して台紙を見ないといけないので、子供の心をへし折るには十分な難易度だったんですよね…。
その点、このアプリはスマホをかざせば同じ場所に星座が出てくるので直感的です。
一部有料の機能もありますが、無料でも普通に使えるので是非お試しください。
ということで、ラプトル50×SkyWalk2で天体観測の素人でもバッチリ見たい星を捉えることができます。
ラプトル50の組み立てがかんたん
組み立てからは説明書見ながらやれば、10分くらいでできます。
架台に三脚の脚を挿入します。
挿入するとこんな感じになります。
三脚の途中にある治具に三脚を固定するための三又の治具を固定します。
架台に鏡筒を載せて、ネジで固定します。
最後に天頂ミラーと接眼レンズを設置すれば、組み立て完了です。
ラプトル50の取扱の注意点
説明書にも書いてありますが、絶対に日当たりの良い場所には置かないこと!
火事の原因になるからです。
レンズが太陽の向きに向いていると、光の集束、加熱、着火と着々と家が燃える準備が整います。
なので、必ずレンズに蓋をして日陰に保管しましょう
天体望遠鏡ラプトル50のまとめ
ということで、ラプトル50のまとめです。
同梱物・長所・短所までをまとめてみたいと思います。
ラプトル50の同梱物
鏡筒
三脚
架台
接眼レンズ(30倍、70倍)
天頂ミラー
取扱説明書
星空観察ガイド(冊子)
同梱物には星空観察ガイドも含まれていましたが、
…そっと横に避けました(しれっ)
天体観測に必要なアイテムは揃っています。
もし、スマホで撮影をするならスコープテッククリップアダプタも買っておきましょう。
ラプトル50の短所
スマホ撮影が難しい
本体が大きいので置き場所に困る
星の周りが滲んで見える
スマホの撮影は撮影用クリップを使えばできます。
ただし、接眼レンズにクリップをはめる際にガツっとぶつかると、ズレて星見えなくなるのはあるあるです。
そもそも、75倍接眼レンズには対応してないので気合と集中力でスマホレンズと接眼レンズをくっつけて撮るしかありません。
本体の大きさはどうにも回避できないので、スペース確保が必要です。
三脚と鏡筒を分離すると多少コンパクトになるので、分解しておくのも手です。
後は屈折式の性質なので仕方ないのですが、星が滲みやすいところが欠点でしょうかね。
ラプトル50長所
組み立てが簡単
子供でも簡単に操作できる
コスパ良し(¥11,000)
組み立て簡単、操作簡単でこの価格です。
入門用として、優秀だと思います。
これで星の観察が好きになってくれるといいなと思ってます。
余談ですが、我が家は天体観測が好きなので「なんとか流星群」みたいなのが来ると、夜中や明け方でも觀察することがあります。
流星群は天体望遠鏡で観測は難しいですが、動きの遅い星々ならじっくり観察できるし楽しいですよ。
天体望遠鏡で初めて星を観測することを「ファーストライト」と言うんだそうです。
ラプトル50の説明書に、記念にファーストライトの日を記録しておきましょう!
…って書いてあったので、
娘に記念に書かせようか!
それ・・・なんの意味があるの?
と、一蹴されました。
一番の天体観測好きはかみさんなんです。
でも、そういうところはドライなのな…。
因みに「ラプトル50」の改良品「ラプトル60」という製品もあります。
違いは集光力…だと分かりづらいので、大きな倍率で見れることと言っておきます。
ラプトル50:30倍、70倍
ラプトル60:35倍、87.5倍
ギリギリ土星の輪を確認ができる倍率が用意されています。
当然こちらの方がいいのですが、値段が2万円近くするので断念しました。
初めて購入する天体望遠鏡を外したくない(セコイ)という思いが、安い方を選ばせてしまいました。
皆さんは是非、ラプトル60をご購入下さい。
ということで残念パパこと、いのっちでした!
では、また!